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プラハ旅行記 文 小島太郎
2008年の幕開けはコンサートホールからでした。オリジナル作品ばかりのジャズコンサートをホールコンサートで実現したい!は、長年の夢だったので、1月13日初のラテンジャズコンサートが成功した事は、今年もそして今後もさらに飛躍して行けそうな僕にとってとても大きな力になりました。このコンサートはとてもたくさんの収穫がありました。いくつかを紹介させていただくと、オリジナルの楽曲でも十分勝負できた事。知名度がそれほど高くない僕のバンドですが販売からすぐにチケット完売した事。静岡の演奏家ばかりだったがクウォリティー高い演奏ができたし、お客さんもお子さま連れの方から若者それにご年配の方まで幅広い層が足を運んでくださった事。今後も音楽活動進めてゆくのに、僕自身大きな自信になりました。

しかしジャズとは形の無い自由な音楽、さらに新しい粋なサウンドもとめて、次のホールコンサートもまた各地での大小ライブでも、現状に満足することなくパワーアップして行きたいです。
そんな良い流れの中だからか、今年の春は新しい出会いがたくさんありました。その中で二人を紹介。東京の事務所のI社長との出会い、そのIさん秘蔵っ子の若いタレント「爽ちゃん」彼女のアルバム製作を夏までの短期間手がける事に、う~~ん 間に合うか。。。? そして静岡出身の凄腕子供ドラマー「陸君」彼と清水市のエスパルスドリームプラザで5月のジャズフェスに出演する事に。たくさんの楽しみが舞い込んできた!BUTたくさんの練習が必要だ・作曲編曲にたくさんの楽譜書き・たくさんのアイデアも・そのためには、しっかりエネルギー充電も・・・よ〜し忙しい時期だからこそ逆に強硬手段だ。2週間OFFだ「旅に出よう!」
突然の旅行決断。ホテル&航空券速攻予約し、旅行かばんに適当に服を詰め込み、エールフランス飛び乗り、買いあさったチェコに関する本(言語 歴史 観光 もちろん音楽)フライトの 12時間中読みまくりました。上空からエッフェル搭が見えてきたぞ。フランスで乗換え有るので、飛行機降りたらコーラでも、何!コーラ小が500円以上とは(1ユーロ160円〜)ユーロ強気だな〜〜!おっ時間だ乗換えだ、小さな飛行機でチェコへ ビュ〜ン ZZZ、、、ヨダレ;ブオーン ギギギギーーー チェコ到着! 夜に、プラハ (世界遺産・旧市街)に到着!「こ、ここはおとぎ話の国か?」もうウズウズして美しい街並を散策したかったが、明日の朝からぺドラさんという女性がプラハ城に連れて行ってボヘミア (チェコ)歴史を紹介してくれるので楽しみは明日に、今日は早く寝よう。おやすみ〜〜。



ドブリーデン(こんちは〜)プラハは中世に迷い込んだようなとても美しい街並み。地下鉄も便利だしトラム (路面電車)でどこでもいける。トラムで待ち合わせ場所へ行きました、そしてぺドラさんと一緒にあの映画「アマデウス」の舞台にもなった素晴らしいお城プラハ城内へお散歩です。モーツァルトもウィーンでいまひとつ活躍できなかった時期、この近所に暮らしていたようです。プラハ城は9世紀から建設が始まり14世紀の王様カレル4世の頃に完成しました。



さて、プラハ城内はとても素晴らしく特にゴシック様式でそびえるヴィート大聖堂は圧巻!ステンドグラス(ミュシャ)やカトリック独特の歴史ある装飾品はあまりにも素晴らしく鳥肌が立った。お城は高台にある そこ見下ろすと、モルダウ川が穏やかに流れ、あの有名なカレル橋が見えるではないか! 黄金の小路はかつて錬金術師〜金細工職人が働いてたSTREET(今は土産屋)を通り抜け、映画「ミッション インポシブル」トムクルーズが東側スパイと戦ったあのオープニングシーンのカレル橋へ。カレル橋はたくさんの観光客がいました。おみやげ屋も芸人もいて面白かった。トムクルーズがカレル橋を走り降りるシーンを僕も再現してみました。僕はおバカなとこが有るので観光名所に行くと必ずこのように映画のシーンの真似をしまし、顔だけ穴が開いてる記念撮影用の張りぼてからは必ず顔出して写真取るし、もちろん彫刻の横では同じポーズとります 冒頭にも書きましたが、今回の旅の1番の目的は充電。僕自身のルーツでもある大好きなクラッシック音楽に毎日浸りたかったのです。そして子供の頃からの憧れの5月のプラハの春音楽祭、1度この時期にチェコに訪れたかったのです。

僕が小さな頃に最初に聴いたレコードがスメタナの♪モルダウと ドボルザークの♪新世界&♪スラブ舞曲。ノイマン指揮のチェコフィルのです。モルダウ川 (チェコ語ではヴァルタバ川)は中世〜現代へと、ゆるやかに流れチェコを見つめ続けている。さてスメタナについて。ハプスブルグの支配に甘んじてきた誇り高きボヘミア人達は抵抗し革命興すが失敗に終る。音楽家スメタナも革命に参加、しかしその頃聴覚を失ってしまう。さらにチェコ人の夢だった市民会館も火事で焼けてしまう。スメタナは耳が聞こえないにも関わらず、劇場再建資金集めるため自ら指揮をし♪わが祖国(モルダウ)を演奏。劇場が再建されたのを見届けるとスメタナは亡くなる。大戦後にはソビエトの影響下で共産主義の苦難の時代に。1968年にはプラハの春革命運動〜1989年ビロード革命〜スロバキアとの分離を経てついに独立!プラハの春音楽祭には誇り高きチェコ人の魂が受け継がれています。市民劇場 (スメタナホール)で♪モルダウを皮切りに開催される素晴らしい音楽祭プラハの春!今日の夜のチケットも購入した。スメタナホールに行こう!


チェコは百塔の街といわれるほど歴史的価値の高い建築物が町中にあります。僕は以前パリに行きホント美しいなと思ったが、パリよりきれいです。プラハはモーツァルトが♪ドンジョバンニを初演したエステート劇場 市民劇場のスメタナホール ドボルザークホール 豪華絢爛なオペラ座 プラハ旧市街周辺はなんといっても音楽の宝庫。さあ今日から大好きな音楽を中世の街並みの中で毎日聴くぞ!〜〜〜スメタナホールは素晴らしいホールでした。現地で聴く♪モルダウ♪新世界はやはり最高! 演奏会後の街の酒場のビールも最高!今日は早起きしてモルダウ川までお散歩することにしました。モルダウはホントに美しい。悠然と流れてる川を見ていると日本での生活の中でのイザコザがホントにちっぽけに思えてきます。モルダウ川のほとりには旧ユダヤ人街があり、シナゴーク (教会)も残っています。可愛いお土産(チェコはガラス細工系が多い)もGETしたし、今日は大好きなアルフォンソ・ミュシャの美術館もいってみよう。おっ! 街角ではストリートミュージシャンがあちこちで楽しそうに生演奏していてホント楽しい豊かな街だな。宿泊したホテル周辺は旧市街なので歴史的な建物ばかりで見所いっぱい。
ティーン教会、火薬塔、市民会館(スメタナホール)等。旧市庁舎の天文時計面白かった。天文時計は正午になると仕掛け人形が飛び出す歴史的な文化財。 見に行くと黒山の人だかり、僕もお昼少し前から時計から飛び出るはずのからくり人形楽しみに待っていると、ピッ ピッ ピッ正午だ!「し〜ん。」出、出て来ない!この日は壊れてたみたいです。皆ものすごく白けてました(笑)ところで、市民会館の地下のチェコ料理専門レストランの味や雰囲気は最高です。どうもチェコはビール発祥の地らしい (バドもチェコらしい)。民族料理もなかなかGOODだしやはりビールはホント美味しい!おかわり〜 チェコに「ナズドラヴィ!」(乾杯)


今日はあこがれのプラハオペラ座で大好きな♪カルメンを見に行きます。僕はカルメン大好きなので朝からワクワクです。オペラ観劇のためにスーツ&ネクタイも日本から持ってきたので、すこしお洒落して地下鉄に乗ってお出かけです。ホテルがある旧市街の中心地から少しはなれているオペラ座に到着。素晴らしい建物です。早速中にはいると、「なんと!」声が出ないほど豪華!やはり劇場はこうでなくちゃ。日本のいくつかのホールと比べてしまうと日本のホールは体育館に思えてしまうな〜。もちろんオペラカルメンも素晴らしかった。帰り僕は♪闘牛士のテーマを口ずさんでいました。オペラ座はかつてドイツ劇場と呼ばれていてチェコに住むドイツ人のための劇場だった、世界大戦が終わるまではドイツ語でオペラなど上演されていた。

現在チェコはチェコ語や文化、平和を取り戻したが、古くはハプスブルグ帝国〜ドイツ〜ソビエトと大国の支配に甘んじてきた。しかし民族意識の強い誇り高きチェコ国民、苦しい時代も屈することなく独自の文化を皆で守りぬいてきたのです。スメタナは音楽家でありながら革命に参加。チェコの人形劇団は圧政の時代も禁止されていたチェコ語で芝居をアングラで演じ続けた。ドボルザークは英、米国に招かれ活躍したのですがチェコを想いひどいホームシックになってしまった。画家ミュシャはナチスに退廃芸術家のレッテルを貼られ逮捕、釈放直後に健康を害し亡くなる。「プラハの春」という音楽祭のネーミングは、大戦後の苦難な時代に政治(イデオロギー)に対しての改革運動の名前。1968年にその革命が興る、が、ソ連の軍事介入で鎮圧、しかしプラハのバーツラフ広場に押し寄せた戦車の前で、学生ヤン・パラフが焼身自殺をはかり、自らの命をもって抗議した。チェコ人や偉大な芸術家達が自らの命と同等に大切に守り通して来たもの、それは「ナショナリズム」。現在日本はじめ各国で叫ばれてる呪文のような言葉は「グローバリズム」(思えば15年前学生時代にもよく講義で聞かされてた言葉)「グローバリズム」の名の下に現代社会はまさに弱肉強食やりたい放題。国際社会って言葉はカッコイイがふたを開ければ経済力や腕力だけある鼻息荒い連中が、穏やかな心優しい連中のとこに突然入り込んできて「Hey!俺と勝負しろ」と言っているようなもの。勝負に成るわけありません 僕は思うが、「経済力がある国 農業が盛んで豊かな国 広大な自然を守っていてくれている国 最先端のテクノロジー多く保有している国 文明の発展よりもエコロジーを大切にしている国 古い歴史や伝統を守ってくれている国」 等等。、自国の文化や伝統「ナショナリズム」に誇りを持ち、さらに、他国の文化を民族性をも尊重しあって行くような社会に21世紀は進んでいかなくてはいけない。今回の旅で感じました。さて。楽しかったチェコから今日は電車で隣町のウィーンへ行きます。電車にスーツケースよいしょ!載せて 出発 4時間ほどで到着! ドナウ川のほとり音楽の古都ウィーンもとても美しい、でもチェコの美しさがまだ頭に。。。


しかしやっぱりウィーンは都 憧れのウィーンフィルの本拠地。コンサートにお城に見所いっぱい。コンサートの後に毎晩通ったオペラ座裏に美味しいレストラン発見「ヒューリッヒ」ここではチター(オーストリアの民族楽器♪第3の男の音)演奏を聴きながら美味しいオーストリア家庭料理が味わえます。   ウィーンはリンク通りといって、道が1周しているので路面電車でクルクルどこでもいけてとても便利です。チェコもウィーンも(ドイツを中心にしたユーロ全体も)かなり車社会から抜け出しつつあり、電車などが見直され街がきれいで便利。日本はアメリカ製社会なので、まだまだエコが進んでないが、ユーロ社会からも見習う所が今後多いかもですね。さてウィーンは何日あっても見きれないくらい豪華な歴史的建造物がどこもかしこも。女帝マリアテレジアの広大な敷地の城「シェーンベルン宮殿」広すぎですから〜! 美術館になっている「ベルベデーレ宮殿」は大好きなクリムトの絵「接吻」ほんとに美しい! 美術館「MQ」前衛的な! 駅舎やマンションまでもオットーワーグナー作品がなんとアールヌーボな!
さて楽しく過ごしたプラハ〜ウィーン お別れの日が近づいて来てしまいました。最後にどうしても行きたかった場所を訪ねてみることに。地図を頼りに向かいます。僕は現在大好きなジャズを演奏して生活しているのですが、音楽最初の出会いはクラッシック。僕が小さなころ静岡駿府公園に駿府会館があり、音楽好きな両親がN響のコンサートに連れて行ってくれたのです。今でもその時の感動を忘れません♪ベートーベン交響曲第7番を聴いてしまった!将来進む道も決まってしまった! 僕は子供ながらにベートーベンの虜になってしまいました。7番や9番(合唱)や6番(田園)はもちろんですが、特に5番(運命)は、お小遣い全部つぎ込んでカラヤンはじめレコード何枚も買い、伝記読みながらスコア見る勉強も始めました。


ベートーベンは運命&田園作曲頃に耳が聴こえなくなってしまい、自殺まで追い込まれたが、這い上がり音楽家の頂点「楽聖」となる。そんなベートーベンがその時期に暮らしていた家、ウィーンのはずれのハイリゲンシュタット遺書の家を訪ねたかったのです。地下鉄の終点駅でした。バスに乗りかえ、そこから歩いた歩いた!泣きそうに遠いし迷ったがヤッター!たどり着いた! ハイリゲンシュタットのベートーベンハウスはとても小さな孤独な作曲部屋。ベートーベンの性格を物語っているようです。現在ここは楽譜、毛髪、デスマスクが展示されています。僕はこの部屋でしばし足を止め、短い時間なのに色々な事を感じました時間も止まったかのようでした。帰りもまた長い道のり、ホテルまで戻りました。今日は旅行最後の日です。今日も美しい街並みをお散歩。ウィーン中心部の王宮庭園の緑はホントに美しく子供達や人々笑顔がはじけています。その中でも一際輝くのはモーツァルト像。かつてウィーンの社交界 アマデウスは華やかな音色と笑顔で彗星のようにキラめいていたのでしょうね。少し歩くと王宮庭園からかなりはずれの訪れる者も少ない木陰にひっそりとベートーベン像が「ムッ」として静かにただずんでました。



プラハ旅行記を読んでいただきありがとうございました。

小島太郎
  
かやはら音楽教室