ギリシャ・エジプト旅行記 2018
文明の起点ギリシャへ!
ギリシャ本土とトルコの間のグランブルーの海エーゲ海は3000もの島があります。
最古の文明ミノア文明を誇るクレタ島、ヨハネ騎士団の島ロドス島、幻のアトランティス?と噂される位白く美しいサントリーニ島と、将来長期滞在したい有名で美しい島がギリシャにはありますが、今回は10日間の短い夏休みを利用してのミニ旅なので、アテネのトロカデロ港から船に乗ってエーゲ海の小島エギナ島へクルーズ!さあ出航!
エギナ島 |
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ホメロスに詠まれたように古代ギリシャには12神(ゼウス アポロン アテナ アフロディーテ・・・)をはじめとする、多くの神がいたようです。
地球上の事象の法則性を探求し続けたソクラテス、プラトン、アリストテレス、ピタゴラスらを生みだした先進文明ギリシャにおいて豊かな神々の神話も生み出したことも素晴らしいことです。
しかしギリシャも争いが増え国家が確立していく頃には、ギリシャの人々と共存していた神々は姿を消していった、寂しい。。。
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エギナ島はアポロン神殿跡やアフェア神殿に
聖ネクタリオス修道院がある見どころいっぱいの島、海産物そして、ピスタチオが一番おいしいと言われている島・ほんとに美味しいです。
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ギリシャ問題
2009年にギリシャの財政赤字の隠匿が判明したので、欧州委員会はギリシャ国債を格下げしました。
ただし、ユーロには留まらせるため、ギリシャへ何度か財政支援したのにかかわらず、ギリシャ政府は財政赤字削減目標は達成できないと発表し、結果ユーロ離脱懸念も勃発。
ギリシャの景気は大きく落ち込み、国民の生活はさらに苦しくなり、暴動が度々発生しました。
ギリシャに支援していた国々の焦りはピークに、欧州はじめとする世界経済が大打撃を食らう恐れが出てきたわけですから。
結果、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)は財政危機に陥っているギリシャに対してそれぞれ1100億ユーロ(11兆7千億円)の55億ユーロ(5800億円)の融資を実施することで合意。
その見返りが、ギリシャ政府の打ち出した、3年間で300億ユーロの財政赤字を削減する約束で、増税や行政サービスの歳出カット、公務員のリストラなどを実施。
しかし当然公務員や多くの国民はこれに強く反対、デモやストライキ暴動が繰り返され死者も出る。
その流れの中2015年の総選挙では反緊縮派の急進左派連合が緊縮疲れの国民の支持を受けて勝利し、チプラス政権が誕生。
チプラス政権は、3年間で最大860億ユーロを融資する「第3次支援」合意し、当面の危機が回避されました。
働かない事をよいとしている国民だ!と悪口を言われているギリシャ人。まるで怠け者のように言われるが、ギリシャ人よく働くという統計も。
古代ギリシャ時代の優雅な暮らしは奴隷制の上に成り立ってたから、そのプライドで働かない民族という言い伝えもありますが、今日のギリシャ危機の問題とは、理想国家であるはずのEUに問題にある。
最先端の技術立国ドイツと風光明媚スローライフなギリシャと同じ通貨同じ土俵では勝負にならないわけです。
これも今日世界各地で噴出している地域格差の一つなのだと思います。
かつてはそれぞれのお国柄を尊重しあう風土がヨーロッパにはあったはずだがグローバリゼーションの今日は崩れてしまった!
金持国=ハイクラス 貧乏国=残念 いやな世界情勢です。。。。
メテオラ
アテネから350kmカランバカの奇岩群 トルコや異教徒に追われに追われたキリスト教隠修道士が絶壁の頂上に修道院を建設。
宇宙的な凄まじい景観!信仰のためにここまで高いところに!人間凄い!
アテネ
ヨーロッパ人の故郷。紀元前という古き時代に今日のすべての学問に影響を与える礎を生み出した魔法の町。
アテネで悲しかったのは、街が落書きだらけだったことと、乞食が目についた。ここ数年のギリシャ経済破綻危機の爪痕が。。。
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アクロポリス:パルテノン神殿
紀元前12世紀に建てられ、紀元前480年にはペルシャに破壊されたが紀元5世紀にペリクレスにより再建された。
アクロポリスの建築物は王の神聖や権力の象徴ではなく、民主制を達成した国民の栄光であり神々への捧物なのです。
ギリシャは文化の礎
オリンピック
オリンピック紀元前776年に始まるゼウス祭りで、最初は200メートル走1種目だけで男性が裸で走った。
哲学
タレスは万物の起源は神の創造とされてきたのに、根源は水!と唱えた。哲学の創始者です。
以降ソフィストたちにより、あらゆる存在や原理が追及解明されていくのです。
3大哲学者
ソクラテスは最高の賢者。プラトンは完全真イデアを説いた。
アリストテレスは万学の祖、弟子には、なんとアレキサンダー、プトレマイオスなどがいる。
医学
ヒポクラテスは医学の父。
数学
ピタゴラスは三角関数や音階を発見。
ギリシャ彫刻
ヘレニズム期に最高傑作が生み出された。
ギリシャ悲劇
紀元前5世紀に最盛アテネフェスティバルでディオニュソスに奉じられた。演劇もアテネで発展。
民主主義
紀元前5世紀にアテネで生まれました。
一時長く衰退した民主主義はフランスなどの革命後の今日甦る。しかし今日、民主主義はうまく施行されていない。
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さあギリシャからエジプトへは小さな湖のような地中海の対岸なので、たった2時間弱のフライトでアテネ〜カイロへ到着。
カイロ
あこがれの地エジプト!着いたー!ピラミッド漬けで過ごしたいと思います。
ギザの3大ピラミッド
クフ王、カフラー王、メンカフラー王の親子のピラミッドを5000年間もスフィンクスが守っています。
エジプトは信号機が無いので横断するには命がけ!トラックの荷台には人がいっぱい。物売り、乗り合い白タクと街は賑やか。人々笑顔で生き生きとしてる。
夜のナイルはカイロの街光にきらめいています。ベリーダンスも華やか。
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サッカラ
のジョセフ王の階段ピラミッド
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ダハシュール
の屈折ピラミッドはクフ王の父スネフェル王が建設
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ピラミッドは、王の墓なのか宝物穀物庫か、王と天界繋ぐ装置なのかまだ謎。古代エジプトの公共事業だったのだろうな。
メンフィス
メンフィスは初代王ナルメルが築いた。
ラムセスUの巨像(寝像)でかーい! と立像
2011年ムバラク大統領の退陣を求める暴動のどさくさに紛れて、考古学博物館から多くの収蔵品が盗まれてしまったそうです。
チュニジアから始まったアラブの春(民主化?運動?暴動)の流れを受けてエジプトも暴動だらけでしたね。、暴動のさなか略奪を繰り返すなんてひどい!エジプト人だけでなく人類にとって大切な収蔵品の宝庫なのに!
ムバラク〜モルシ〜シシとここ数年で大統領が交代している今日、まだまだ政情の不安定なエジプト。。。
考古学博物館
ツタンカーメンの黄金のマスクをはじめとする古王国時代〜末期王国までの12万点ものコレクションを持つ。
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エジプトの歴史
エジプトは初期王朝の初代王ナルメルは上下エジプトを統一し、新王国時代はラムセスUが巨大建設を行い、トトメスVは国土を最大にした。
アクエンアテン、アーメンヘテプは太陽神を名乗った。このころから世界初の一神教が誕生してきたといえる。
末期は周辺国家の勢力下に甘んじた。
古代エジプトの死生観
エジプトでは史上初めて死後の世界を体系化しました。
死者の魂がこの世とあの世を行き来するとされていたので、ミイラ作りは大切だったのです。
人は死ぬと、オシリスが裁判長を務め42神が臨席する裁判で、心臓を天秤にかけられた。
釣り合わないと怪物アメミトに食べられてしまい、釣り合うと楽園へ行けた。
古代エジプトでは魂はバー(意識・道徳をつかさどり鳥の形で自由に飛び回れる)とカー(エネルギー・守護)があり、
死者の魂はバーとカーが合体しアクになり、太陽神ラーの船に乗り天上界へいけるとされた。
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人類は、文明を築いては破壊して、を絶えず繰り返してきました。古代に繁栄した素晴らしい文明は、今はもう有りません。必死に権力や財産を手に入れて威張ってみたところで、ヒトはたった100年も生きれない。
テロ、戦争、格差や人工知能に怯える現代人、そして2018年は世界的に自然災害だらけでした。核兵器、原発の恐怖も。
現代人があまりにもワガママ傍若無人だと、バチが当たって、かつての文明と同じ目に。。。
でも、その時も、ナイルは、ゆーったりと流れているのでしょう。
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ギリシャ&エジプト旅行記
読んで下さりありがとうございました
小島太郎
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