古代に栄えた地域には多くの共通点があります。チグリス・ユーフラテス川のメソポタミア。ナイルの賜物エジプト。エーゲ海文明のギリシャ。インダスに黄河。文明は大河の地におこりました。
大河は定期的に氾濫し古代の人々の暮らしを丸ごと飲み込んでいった。しかし河がもたらした肥沃な大地は農作物の恵みをもたらしました。大水との闘いはたいへんなことでしたが、その過程で治水など高度な技術を人々は獲得し、河の氾濫と天体の動きとの関係性を解明し、正確な暦を生みだしました。そして古代人は現代に劣らないほど素晴らしい、文学、哲学、数学、などの学問をも生みだしてゆきました。これらは、神々がまだ存在する時代、自然や天界から人間への贈りものだったのでしょう。
さてこれら大河地域とは唯一例外の古代文明があります。それは中南米「マヤ文明」マヤは1年を365日とするハアブ暦と1年を260日とするツォルキン暦を組み合わせたものを基本とし、そして5128年の長期を1周期と考えてました。さらにマヤの歴史は紀元前3114年から始まり、現在の地球は第5時代とされているのですが、なんと我々の暮らしている第5の時代は2012年12月23日にマヤ暦が終わっているのです。 「地球の終演ではないか?」という研究者も!「地球滅亡」恐ろしいいことです。 しかしほんとうに現代社会は大揺れです。ギリシャから端を発したヨーロッパの金融不安、アラビアの大暴動、環境破壊、アメリカや日本の経済の苦戦、追い打ちをかけるように起こった3・11東北大震災、福島原発大事故、日本でも度々起きるようになった豪雨や大竜巻と、自然界も大揺れです。地球人の心も揺れています。
そんな中、僕は以前から興味のあったマヤ遺跡についての本をこのところ何冊か読んでみました。太陽を崇拝するマヤ 生贄の文化を持つマヤ、高度な天文知識やピラミッドを建築しながら忽然と消えた謎が多いマヤ文明。(マヤ人は今年の金冠日食や日面金星通過なども正確に記してました)とてもマヤ遺跡に行きたくなりました。演奏会が比較的少ない6月に休暇をとりました。マヤ遺跡の旅:メキシコに行ってきます。
メキシコシティー
独立記念塔 集団結婚式かな?綺麗だった。 マリアッチに民族舞踏 ドンタコスのイメージの「麦わら帽子にヒゲ男」は道を歩いても会いませんでした^^ 現在のメキシコシティーは日本と変わらない都会です。
メキシコは壁画の国 シケイロス ディエゴリベラ オグルマンら巨匠の作品が大学内でたくさん見ることができます。 1968年メキシコオリンピック会場の壁画:ディエゴリベラ作
ティオティワカン遺跡 太陽と月のピラミッド
メキシコシティから50Kmにある、古代都市ティオティワカンは、紀元前2世紀から建造されたメキシコ最大の宗教都市。 いったいティオティワカンの人々はどこから来たのか、そして8世紀に忽然とどこへ消えたのか謎が多いです。 神殿はケツアルコアトルという羽根の生えた蛇=水の神(農耕の神)が守っている。二つのピラミッドのある広大な敷地も竜の形でした。
国立人類学博物館 メキシコ古代文明の集大成
ティオティワカン マヤ アステカ等の遺跡から発掘品の選りすぐりが物凄い数展示されている大博物館。
アステカカレンダー1970年に発掘 この石板は宇宙が今まで経てきた4つの時代を表している。現在のわれわれの時代は第5の時代「太陽の時代」
パレンケの神殿から発見されたパカル王のヒスイの仮面:マヤでは金よりヒスイが大事だった。(僕もマヤ文字読めるようになりたいな〜と感じた)
古楽器も数多く展示。
マヤは正確な天体観測により、1年の周期を解明していた。8世紀ヨーロッパのユリウス暦は1年=365.25 マヤ暦は365.242 現代では365.2422とほとんど誤差がない。天体の太陽や金星の動きはマヤ人を魅了したのです。4000年に1日も誤差のないロングカウントをマヤ人は天体観測により解明した。マヤの天体観測や、高度な技術は、宇宙人に学んだのでは等のうわさもあるが、古代人の偉大な功績もやはり、人類の成せるわざなのです。人間はすごいのです!今日ドイツ、イギリス、米国の素晴らしい研究者や過去の偉大な学者の発掘により今日はマヤ語による資料も8割解明されている。今後もますますマヤの謎が解明されてゆくことでしょう。
このメキシコ音楽のレストラン:ほんとに素敵な内装!いつかこんな店を僕ももちたい! メキシコはワーゲンの大きな工場あるので、まだビートルがあちこち元気に走っている。日本車はマツダやサニーが人気。
メキシコについて メキシコは日本の国土の5倍。人口は1.1億人。公用語はスペイン語:先住民の独自の言語文化も。宗教はカトリック。 政治体制は連邦共和制 長い革命の歴史を経て今日に至る。民族構成は先住民&混血が85%。15%は上流スペイン系白人。 古代からマヤなど先住民族が暮らし栄えたが500年前にコロンブス〜エルナン.コルテス〜残酷なディエゴ.デ.ランダ宣教師など次々上陸し支配! 様々な個性を持つメキシコは、アメリカの国境の無国籍的街ティファナ。人口2000万の標高2200m中央高原のメキシコシティー:近代と植民地時代(コロニアル風建築)の融合の近代都市。カリブユカタンはマヤ遺跡群と高級ビーチリゾート。と、地形や気候の起伏に富んだメキシコは多様な文化が各地に広がっています。
メリダ カーバー遺跡 ウシュマル遺跡
チェチェンイツァと並びマヤを代表する遺跡。メリダから80Kmのジャングルの中の遺跡。
7世紀マヤ古典期に栄えた。羽の蛇ケツアルコアトルを崇拝。 河川が全くない地なので水の神蛇が崇拝されたのでしょう。
現在は竜の子孫のたくさんの大とかげがのんびり暮らしていて遺跡を守っています。
ユカタン半島は遺跡がたくさんあります。マヤ遺跡はメキシコ以外の国にもあります。ホンジュラス ベリーズ グァテマラのマヤ文明は紀元前から西暦900年頃まで繁栄しかし、コロンブスが来た直後の1519年はこの地は後期古墳時代。はスペイン軍隊や残酷なカトリック宣教師らが入り征服!そしてマヤ神官を殺し神殿を破壊 貴重なマヤ古文書をほとんど焼き払ったのです!
マヤ村 どの家も豚や鳥を飼いトウモロコシ粉の焼きパンを食べ自給自足の暮らしで豊かでした。
ユカタン半島 チェチェンイッツァ遺跡 ユカタンの密林の開けた大敷地にそびえる聖地です。
チェチェンピラミッド:エルカスティージョは91段×四方+頂上は365段巨大なカレンダー。
マヤ〜トルテカ文化が入った二つの文化の融合も見られる。秋分春分の日には蛇が浮かび上がる。
生贄も子供の生贄も(子供は涙流すので雨が降ると考えられていた)
太陽がオレンジに沈むのを恐れていた(太陽がもう登らないのではと)そのために毎日のように生贄をした。 奴隷が多くいた。ククルカン蛇そしてどくろレリーフはトルテカの生贄の象徴でしょう。