笑ってみたい
いつからだろう、笑えなくなったのは? 元々、笑い上戸ではなかった。でも、おかしければいつでも笑えた 隣でテレビを見て腹を抱えて笑っているのに、何故か笑えない自分がいた その途端!がっくりと落ち込んでしまった 何で!何で!どうして笑えないんだ!と、自分自身に問い掛けてみる 答えは直ぐに見つかった! あまりの苦しみと悩みの中で、いつしかこころを閉ざすしか方法がなくなっていたのだ そして、その苦しみや悩みがなくなった後でも、こころだけが取り残されてしまったのだ 何とかして笑おうと努力しても、いつも苦笑いしか出来ないまま月日が過ぎていった もしかしたら、このまま一生笑えないのではないだろうか? そんな不安が何度も胸を過ぎった 何気なく飛び込んだインターネットの世界 迷いながら、戸惑いながら、ふと迷い込んだメールの世界 それまではとは違う、顔の見えない言葉だけの世界 そんな中、いつしか多くの友達が出来ていた すると、不思議な事に、自分でも気づかない内に、口元から笑みがこぼれていた これなんだ!自分の求めていたものは! ふと、そんな想いが頭に浮かんで来た いつしか、メールを書く事だけが生き甲斐になっていた メールの向こうに自分の知らない友達がいる! そんな想いが余計に拍車をかけた そして、いつしか何のためらいもなく笑っている自分がいた それまで、必死になって笑おうと思っても笑えなかったのに 今は何のためらいもなく笑っている自分がいる それは、きっとメールの仲間が凍てついたこころを癒してくれたからだ 乾ききってひび割れたこころを 夜が来て、パソコンの電源を入れ、今夜もメールの世界に飛び出す 誰かの笑顔に会いたくて そして、自分も笑顔になるために |