時々、脚が疲れた!と言って、ふくらはぎを揉んでいる方を見掛ける事がありますがあまり関心しません。
何故なら、心臓から送り出された血液を心臓に戻す大事なポンプの役目を果たしているのが、脚の筋肉だからです。
その為、ふくらはぎを強く揉んでしまうと、時として筋肉の働きを阻害してしまう事になるからです。
人間の身体には外側と内側があります。その為、内側にあたる、ふくらはぎを強く揉んでしまうと、最悪の場合は歩行困難に陥る事もあるのです。
ある温泉に出掛けた時の事です。風呂場で必死になって、ふくらはぎを揉んでいる人を見掛けました。
声を掛けて事情を聞いてみると、1ヶ月以上も脚がつって歩けないとの返事でした。その為、毎日、必死で脚を揉んでいるけれど、少しも良くならないと言うのです。
最初は黙って見ている心積でしたが、放っておくと本当に歩けなくなってしまう可能性が高いので、誰でも簡単に出来て、安全なマッサージの方法を教える事にしました。
始めの内は何かされるのでは?と不審な顔をしていましたが、マッサージを続けている内に、表情が優しくなりました。
ご本人は必死になって力ばかり入れて、ふくらはぎを揉んでいましたが、私は、三里のツボを中心に、脚全体を撫でるような感じでマッサージしていたので、自分とはまったく反対の事をやっているので、驚いた様子でしたが、次第に気持ちが良くなったようで、穏やかな顔になりました。
最初は、膝から足首に掛けて丹念に撫でた後、、今度は膝から足首まで骨を軽く掴むような感じでマッサージをしました。その後、太ももから膝に掛けては、ゆっくりと撫でる感じでマッサージをしたのです。
ご本人が必死になって、幾らふくらはぎを揉んでも何も変わらなかったのに、私が僅かに5分ほどマッサージをしただけで、とても脚が軽くなったと言ったのです。
慣れている私にしてみれば当然の結果ですが、ご本人にとってはとても大きな驚きだったようです。
ご本人には、必ず身体の表側を優しく撫でた後、膝から足首までと太ももから膝までを軽く掴むような感じで1回につき10分程度、一日に3回を限度として毎日マッサージをする事を勧めました。
それから三ヶ月以上経ってから、その温泉で声をかけられましたが、最初は誰か解りませんでした。
それでも、あんたに教えられた通りにやったら、1週間で歩けるようになった!と言われ、本当に良かったな!と思った次第です。
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