こころの時計 

人はふたつの時計を持っている。

ひとつは、親から貰った体内時計、これは24時間、身体のリズムを整えてくれる


もうひとつがこころの時計だ

これは、人それぞれに大きさや形が違う

何故なら、自分の生きて来た分だけの思い出が詰まっているから

嬉しい時、楽しい時、誰でも時を短く感じる

それは、こころの時計が元気に動いているからだ

辛い時や悲しい時、苦しい時は反対にとても長く感じる

何故なら、こころの時計がゆっくり、ゆっくり、時を刻んでいるから

誰でも、1日は24時間なのに、何故か?こころの時計は時間とは関係なく動いている


沢山の思い出があれば、こころの時計はどんどん大きくなる
 
悲しみや苦しみに耐えていると

いつの間にかこころの時計は小さくなって止まってしまう


でも、誰も動かす事は出来ない

何故なら、それは、その人のこころが動かしているからだ

長い冬が終わって春が来るように、誰にだってきっと春は来る

こころが凍りついてしまったら、こころの時計も止まる

でも、ほんの少しだけ春の風が吹けば、こころの時計も少しずつ動き出す

静かに、静かに時を刻みながら

例え、こころの時計が止まっても、誰かが優しく微笑み掛けてくれたら、それだけで、こころの時計は必ず動き出す

誰かがそっと手を差し伸べてくれたら、それだけで、こころの時計は静かに、静かに時を刻み始める

誰かが希望の光を投げかけてくれたら、それだけで、こころの時計は大きく時を刻み始める

命ある限り