頭が割れる

 私は、それまで現場一筋で来ましたので、机に向かって仕事をするなどとは、思ってもみませんでした。

 それが、突然!本部に呼ばれて仕事をする事になったのです。

 勿論!私の他にも2人呼ばれましたが、彼らは以前からの仕事を引き継いだので直ぐに仕事がありましたが、私の場合は新規の立ち上げの仕事だったので、下っ端の私まで仕事が回って来なかったのです。

 その為、朝から何もする事なく、机に座っているだけでした。仕方なく、他の人の仕事の手伝いをさせてもらったり、雑用を見つけては何とか一日を過ごしていました。

 そんな仕事は直ぐに終わってしまうので、それまでとは大きく違い、一日がとても長く感じられました。

 例え、一日中机に向かっていたとしても、仕事さえあればもっと楽だったと思います。

 そんなある日、突然!頭が割れそうなぐらい激しい痛みに襲われました。それも10分以上続いたのです。

 顔面神経麻痺の手術の後も、急激に気圧が下がると激しい頭痛と耳鳴りに悩まされましたが、今回はそれ以上でした。

 その日を堺に、毎日決まった時刻になると激しい頭痛に襲われるようになりました。

 あまりに続くので、とうとう耐えきれなくなって、家に戻ってから妻に話をした処、「ストレスでしょ!」とあっさり言われてしまいしました。

ちょっと拍子抜けしましたが、ほんの少しだけ気持ちが楽になったのも事実です。

 それから1月あまりの間、頭痛に悩まされ続けた時は、流石に仕事を辞めたくなりました。

 それでも、必死に耐え抜いて1ヶ月半が過ぎた頃になって、やっと私に仕事が回って来ました。

 それと同時に、今度は目の回るような忙しさで、昼休みも取れないような事も幾度となくありましたが、仕事がないよりましだ!と思えるようになりました。

 その時、私は未だ42歳でした。

 別に仕事を干された訳ではありませんが、一番の働き盛りである上に、それまで外で身体を使っていた関係で、仕事が出来ない間はとても辛いものでした。

 そして、ほんの少しですが窓際族と呼ばれる人達の気持ちが解りました。

 それと同時に、ストレスの恐ろしさを改めて実感したのです。