随分変わったタイトルだと感じられたかと思いますが、足が冷えるのではなく、「足が熱い！」と感じる方や、身体が熱くて人一倍汗をかくので、単なる汗かきだと思っている方々の為にこんなタイトルにしました。

　これから紹介するお二人は、ご自分が冷えである事にまったく気づいていませんでした。そういう意味でも、少々恐い話ではあります。

　最初の人は奥さんと二人でお店をやっています。職場の歓送迎会の後、遅い夕食に寄った時、他にお客さんが居なかったので話をして来ました。

　私が冷えの話をしたら、私は毎日、厨房で汗をかいているので、暑さは感じるけれど寒いと思った事は一度もないですよ！足も熱くてかなわないので、サンダルを履いていたけれど、今はスニーカーにしています！と言いました。

　今困っているのは、毎日、数回は脚がつるので、仕事に差し支える事があり、それが一番の悩みだと言いました。

　私としても何となく気になったので、厨房から出て来てもらい、脚を触らせて貰った処鋼のように硬くなっていました。これは冷えが急に来たものではなく、慢性化しているので簡単にはなおらないな！と思いました。

　私がほんの少し力を入れたら、飛び上がりそうなくらい痛がったので、マッサージの方法だけ教えて止めました。

　厨房で毎日汗をかくので、ご本人が暑い！と感じてしまい、冷えとは思っていなかった分、余計に筋肉が硬くなってしまったのだと思います。

　それから二週間くらいして寄った処、教えられた通り時間を作ってはマッサージをしているので、今は脚もつらなくなり、とても楽になったと言っていました。

　二人目は郊外で奥さんと二人で小さな店をやっています。お客さんは地元の人ばかりなので、暢気にやっているのです。久しぶりに寄ったら、歳のせいか近頃は膝が痛くて思うように仕事が出来ない！と言うので、少し診る事にしました。

　この人は、足が熱くて真冬でも布団から足を出していないと寝られない！と言ったので、これもまたかなり重症の冷えだと解りました。

　案の定、軽く脚を触っただけで飛び上がりそうなくらい痛がるので、最初の５分くらいは撫でるだけにして、少し脚が温まった処で、余り力を入れずにマッサージをした処、３０分程で膝の痛みがなくなり、膝が楽に曲がるようになりました。

　この人の場合は、幸いな事に電動のローラーを持っていると言ったので、毎日１５分ずつ使うようにと言いました。

　その後、何回か訪ねてみましたが、以前のように足が熱くて困る！という事もなくなり布団から足を出さなくても寝られるようになったという事です。

　冬でも足が熱くて寝られない！という方は、冷えが慢性化していて、身体が過剰に反応してしまうのではないかと思われます。

　冷えが原因で体調を崩している方は、殆ど場合、脚や腰などを触られると、とても痛がります。これは、冷えによって筋肉がとても硬くなってしまい、皮膚の表面が過敏になっているからだと思います。

　冷えは、それ自体ではあまりからだに影響がないように思われますが、風邪が万病の元と言われるように、冷えも油断していると、体調を崩す元になりますので、注意が必用なのです。