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イ・チョンニョル監督
チェ・ウォンギュン
イ・サムスン |
韓国、奉化郡(ポンファグン)。79歳になる農夫のチェ爺さんには、30年間もともに働いてきた牛がいる。今では誰もが耕作機械を使うのに、頑固なお爺さんは牛と働き、牛が食べる草のために畑に農薬をまくこともしない。長年連れ添ってきたお婆さんは不満がつきない。ある日かかりつけの獣医が「この牛は今年の冬を越すことはできないだろう」と告げる。
お爺さんシリーズ第2弾(笑)今度は韓国のお爺さん登場。主要な登場人物はお爺さん、お婆さん、牛です。ドキュメンタリーですが、、美しい自然の中での生活風景はすばらしい映画としての「作品」になっていました。今でも思い出すと泣きそうになります。
お爺さんを乗せた車を引いてゆっくりゆっくり畑に向かう牛、こうやって30年間毎日のようにお爺さんと一緒に働いてきたんでしょうね、そして9人の子供を育てあげたのです。体に大きなかさぶたのようなものもたくさんできていて、年老いているように見える牛は40歳です。牛の寿命は15年というのにすごい長生き@@お爺さんが農薬を使わない草を食べさせ、気づかっているからだと思います。
牛のことばかり大切にするお爺さんに、お婆さんは不平不満がつきることがありません。愚痴るお婆さんの話をお爺さんは聞いているのかいないのか知らんぷり(笑)この二人の空気が面白いんです。二人で車に乗ると牛が重さで立ち止まるのでお婆さんに降りろとりうお爺さん(笑)そりゃお婆さんかかわいそうですよね。不満爆発のお婆さんですが、おじいさんと牛に対する愛情と感謝の気持ちはは伝わってきます。
ある日新しい雌牛がやってくるのですが、なかなか言うことを聞きかず、その雌牛が産んだ仔牛もやんちゃで手がつけられません。仔牛がなぜか母牛よりも年老いた牛のところにばかりくっついていて、牛の優しい性格がわかるような気がしました。やっぱりおじいさんのパートナーは年老いた牛じゃないとだめなんですね。
不自由な足でも毎日畑に行って働く姿、子供たちにおいしいお米を食べさせてあげたいと並べられたお米の袋を見て、ほんとに親というものはありがたいと思いました。お爺さんの姿に父を思い出し胸が熱くなりました。
景色がほんとに美しかったですね〜さまざまな表情の自然の中でお爺さんと牛の姿が絵になっていました。夕日を浴びたシルエットが素晴らしい!
牛の最後の時、お爺さんの行動の一つ一つに牛に対する愛情と感謝の気持ちが表れていましたね、牛もお爺さんと一緒で幸せだったと思います。牛が弱った体で運んだたくさんの薪の山を見て涙が止まらなくなってしまいました><牛がつけていた鈴はとっても優しい音色でした。その音色が聞こえなくなった寂しさといったら(泣)
「かけがえのないもの」がいっぱい詰まったとっても素晴らしい映画でした。ぜひ多くの人に観ていただきたいと思います。
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