王様の漢方
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ニュウ・ポ監督
チュウ・シュイ
渡辺篤史
ノーマン・リーダス
沢本忠夫
中村一朗
天川紗織
中村正志
藤田佳子
ソン・ビン
ハースカオワ
ソン・ホンユー
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大手貿易会社が次々と中国進出を果たす中、市川(渡辺篤史)が経営する小さな貿易会社は、サラ金からの借金が雪だるま式に増え、倒産の危機にさらされていた。そんな時市川は北京のホテルの一室で古びた漢方診療所を経営するリ・レン(チュウ・シュイ)と出会う。リ・レイは浮かない顔の市川を素早く診断し、鍼と漢方療法を使い数十年悩まされていた持病の目の病気を治してしまう。
そこでひらめいた市川は、「日中友好漢方旅行団」を企画し、悩みや病気を抱えた患者だちを日本から連れてくる。旅行団は万里の長城にあるリ・レイの家に合宿し、ユニークな漢方治療を受ける。
「見る薬膳」「あなたに効く映画です」というコピーに惹かれ、公開当時観たかったのですが時間が合わずやむなくパンフレットだけを買って、悲しい思いをした映画です。やっとパンフも見ることができました。(笑)
漢方旅行に集まった人々は、イ○ポテンツの悩みを抱えるヤクザ(市川の借金の取り立て屋)、妻に先立たれた上、末期ガンを宣告された製紙会社の会長、漢方ダイエットを学ぼうとするモデル、性同一障害の青年とかなり特殊です。リ・レイ先生はそれぞれに合ったユニークな漢方治療の数々で、彼らの悩みや病を治していきます。浮かない顔の人たちが笑顔を取り戻していく姿は見ていてとっても気持ちのいいものです。そして極道者までも更正させてしまう漢方の力は凄い。
この映画がすごいのは描かれている漢方がすべて本物だということです。最初に登場する薬膳料理は本物の宮廷薬膳だそうで、カエル、へび、サソリ、冬中夏草、そしてスッポンの姿煮が登場、ギョッとしますが必見、そしてどれを最初に食べるかで、病気を診断するのです。さらにお粥(これはおいしそう)、真珠を粉にして飲む(もったいない笑)など興味深いものばかりでした。
そして舞台となる万里の長城の雄大な美しさを見ているとちっぽけな悩みなど吹き飛んでしまいそうです。 とにかく景色がすばらしいです。
中国側のキャスト、リ・レイ先生は見ているだけで癒される存在ですし、娘夫婦もユニーク、孫のメイメイ(ソン・ホンユー)はとってもかわいかったです。そしてこの映画を観た目的のひとつ、ノーマン・リーダスはアメリカ人の弟子という役どころで、たどたどしい中国語でモデルにちょっかいをだすあたりがなんともかわいく、チャイナ服もなかなか似合ってて素敵でした。
肩の凝るような映画が多い中、ちょっと疲れたな〜って思った時、美しい景色と画面から効き目を発揮するかのような漢方の数々に癒されてはいかがでしょうか。私には効いたような・・・気がします。(笑)
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